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IBS、電気でスキルミオン粒子のリアルタイム制御に成功

高精密、低電力、超小型素子の開発に寄与の見込み


大徳所在のIBS(基礎科学研究員、キム・ドゥチョル院長)は強相関物質研究団のノ・テウォン団長研究チームが強誘電体と強磁性体を交互に積み上げたハイブリッド物質で渦巻き状になる「スキルミオン(Skyrmion)」粒子を発見したと11月6日に発表した。金属ではなく強誘電体を利用したスキルミオンの実現はこれが初めてのケースとなる。また電気を利用してスキルミオンの密度をリアルタイムで制御するなど次世代磁性メモリ素子の新たな応用可能性を提示した。

スキルミオンは磁性体内部で形成される渦状のスピン構造体で電子スピンがらせん形に並んだ形態。スキルミオンの生成と消滅にともないデータを記録する基本構造の1と0を作り出すことが可能。データが容易に消滅せず安定しているだけでなく従来の磁性情報素子の約100万分の1の電力で作動する。大きさも数ナノメートル(nm)と小さく次世代高精密、低電力、超小型の電子素子の基本単位として脚光を浴びている。

スキルミオンを実質的な情報素子として活用するためには以下の二つの問題を克服する必要がある。まず100nm以下の超小型スキルミオンを作って単位面積に多くのスキルミオン粒子を配置し記録容量を高めねばならない。またスキルミオンの特性をリアルタイムで制御できねばならない。これまでスキルミオンが存在する磁性体がいくつか発見されたがこれらの条件を同時に満たす物質はほとんどなかった。

研究チームは金属性と強誘電性をいずれも示す新たな異種接合構造物質を合成する過程で偶然スキルミオンの存在を確認した。強誘電体であるチタン酸バリウム(BaTiO3)と磁性体であるルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO3)薄膜を交互に積み上げた異種接合構造を製造したのち、磁場による抵抗を測定した。

この過程でスキルミオンをもつ物質でしばしば見られる「異常ホール効果(Anomalous Hall effect)」を発見した。これは外部の磁場がなくても独自のスピンにより電子が加えられた電場に垂直方向に曲がって動く現象を言う。これ以後、研究チームはスキルミオンの大きさを測定するために中国高磁場研究所と共同研究を行った。

磁気力顕微鏡(MFM)を利用し測定した結果、スキルミオンがそれぞれ100nm以下の超小型であることを確認した。スキルミオンが小さいほど限定された面積に多くの粒子を配置できることから電子素子の性能を高めるのに有利。研究チームは強誘電体の特性を利用して隣接した磁性体のスキルミオンの特性をリアルタイムで制御できることも証明した。

強誘電体は電気を利用して分極方向を変化させることが可能。異種接合構造では強誘電体の分極が磁性体の格子構造に影響を与え、最終的にスキルミオンの密度を制御できる。たとえば分極の方向が上を向けば磁性体に誘導されるスキルミオンの密度が高まり、下を向けばスキルミオンの密度が下がる。

本研究は初めて強誘電体の特性を活用してスキルミオンを制御したもので、電気をかけることで簡単にスキルミオンを制御する方法を提示した。これはスキルミオンが形成されるためにこれまでに明らかにされていなかったメカニズムを証明するもの。研究チームはこうした技術が今後スピントロニクス素子などスキルミオンを利用した情報素子を作る研究に役立つと期待している。

ノ・テウォン団長は「今回の発見は凝集物質物理学の主要研究テーマであるスキルミオンと強誘電性を融合する試みから始まった。国内外の研究者が協力して成し遂げた成果。今後も開放的な研究を通じて世界の科学関係者が注目する優れた研究成果を出して行きたい」と話している。

研究結果は物質分野の科学ジャーナル『Nature Materials』電子版に11月6日に掲載された。





[2018-11-08]

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