ETRI、外部からの接近を遮断する単方向データ伝送技術を開発
 主要基盤施設、公共機関、金融網などの内部網を保護

大徳所在のETRI(韓国電子通信研究院、イ・サンフン院長)はジンテクイーエンジー社(ペ・ヒジン代表)と協力してセキュリティが必須である基盤施設の外部接近を遮断する単方向データ伝送技術の開発を完了したと1月23日に発表した。
最近主要基盤施設への侵入が増加している中、制御システムの内部保安性確保の重要性が高まりつつある。単方向データ伝送はデータ送受信者間の一方向通信通路のみを許容し、外部からデータが入ってくることを防ぐ。
研究チームが開発した技術は ▲外部からの接近を根本的に遮断する物理的単一リンク基盤の単方向データ伝送技術 ▲伝送データのセキュリティを確保するための専用プロトコル基盤単方向データ送受信技術 ▲伝送データの信頼性を保証するための前方誤り訂正などから成る。
これらの技術とともに送信システムでは送信専用小型光トランシーバ、受信システムには受信専用小型光トランシーバをそれぞれ装着してデータ伝送の保安性を強化した。
一般的に送受信が同時に起きる既存のシステムとは違い物理的に受信する方向へだけデータを送ることができ、外部からのデータの流入を防ぐことが可能。
単方向専用通信プロトコルを用い、外部の装置では伝送メッセージの内容を解析できないようにしてあり、伝送メッセージを最適化して伝送の効率性を高めることで多重同時通信チャンネルを実現した。
研究に当ったETRI情報保護研究本部システム保安研究グループのホ・ヨンジュン博士は「本技術は現代重工業で構築している海外エンジン発電所をはじめ国内外の主要な基盤施設で利用されることになる。また公共機関、金融網、軍の情報網などに拡大される予定。国内外の企業への技術移転で主要な基盤施設の制御システムのセキュリティ強化に寄与できるだろう」と話している。
[2018-01-26]
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