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世界最高水準の効率のCO₂捕集技術を開発

吸収速度·容量は↑エネルギー使用は40%↓...10年後の商用化が目標


2015年12月「第21次国連気候変化協約」で2020年完了予定の既存の京都議定書の体系にかわる新たな体制樹立のための「パリ協定書」が採択された。先進国にのみ温室ガス減縮義務を課した京都議定書とはちがい195ヶ国がすべて守らねばならない世界的合意となった。韓国も温室気体減縮目標を提示した。各国は2018年から5年ごとに温室効果を起こす炭素減縮の約束を守っているか検討を受けねばならない。

温室効果を起こす気体にはCO₂、オゾン、メタン、水蒸気などがある。このうちCO₂は温室効果の主原因で排出規制の中心となっている。CO₂を減らすために新再生可能エネルギー利用の努力がなされているもののまだ技術的完成と経済性が確保されてはいない。

火力発電所、製鉄所などから出るCO₂を高濃度で捕集し、圧縮および輸送の過程を経て地下1000m以上の地中に安全に貯蔵したり、有用な物質に転換して再利用するCCS(Carbon Capture&Sequestration)が注目されている。こうした中、韓国の研究チームが従来に比べCO₂を世界 最高水準のスピードで多く捕集する技術を開発した。

慶煕大学校のキム・フンシク教授、西江大学校のイ・グァンスン教授、韓国エネルギー技術研究院のペク・イルヒョン博士チームはCO₂を吸収するMAB吸収剤基盤の湿式捕集技術と効率的新工程を開発した。開発された吸収剤はこれまでに商用化されたMEA吸収剤に比べCO₂吸収容量が2.5倍以上大きく、吸収速度が1.5倍以上速いためエネルギー使用量と投資費用をそれぞれ40%、30%以上節減できる。また再生エネルギー要求量を2.0GJ/tCO₂まで下げることが可能。これはこれまでに開発された技術の中でも世界最古水準の数値で、吸収剤の2.4 GJ/tCO₂を15%以上改善したことになる。

大学の研究室で開発した吸収剤の性能を迅速に改善し工程に直ちに使用するための研究開発が可能だったのは化学研究者と工学研究者の協業があったため。彼らは韓国二酸化炭素捕集および処理研究開発センター(パク・サンドセンター長、以下KCRC)の支援により協業を開始した。

KCRCは今回の成果を通じて2030年に世界のCO₂捕集プラント市場へ進出し2050年に予想される150兆 ウォン規模のグローバルCO₂捕集プラント市場の10%を占有すれば約15兆ウォンの売り上げが期待できると見ている。イ・グァンスン教授は「我々の技術の最大の強みは費用節減。CO₂捕集のために発電所の隣に工程を置かねばならない企業経営者の立場では費用の問題を考えるのは当然のこと。小さな工程で速く大量のCO₂を吸収できる技術は企業の悩みの解消に役立つはず」と述べた。

◆ 克服すべき点も多かった化学研究者と工学研究者の協業

本技術を利用すればCO₂を99.9%捕集することが可能。純度の高いCO₂を化学的原料として再利用するための研究も同時進行中という。イ・グァンスン教授は工程とプロセスの設計開発を長い間続けてきた。工程の中でも制御を専攻したイ教授は化学工程だけでなく、半導体製造工程の制御など多様な分野に挑んで経験を積んできた。

イ教授がCO₂の捕集に関心もったのは1990年代末に地球温暖化の主原因としてCO₂が注目されて以来。当時は世界的に関連工程の必要性が拡大し、一部の研究チームが大型工程テストをするなど第1世代のCCS研究を進めていたが、競争力をもつためには新たな工程が必要と考え、2011年からCCS研究を開始した。しかし挑戦は容易ではなかった。優れた吸収剤を選別するための候補評価に用いる初期スクリーニング技法を開発するのに多くの時間を要した。化学研究者と工学研究者がともに研究をする上で克服すべき点も多かった。

本研究でキム・フンシク教授チームは安定性が高く吸収速度と容量を向上させた吸収剤を、イ・グァンスン教授チームは優れた吸収剤の選別とエネルギー損失を最小化する新工程を、ペク・イルヒョン博士チームは吸収剤の性能と安定性評価と工程の改善方向の提示などを担当した。同じ目標をもち研究開発をしても使う用語、開発の観点が違いこうした点を調整するのが容易ではなかった。少々時間はかかったが互いに相手から学ぶ点も多かったという。

◆ 硫黄成分の捕集および天然ガス生産の費用節減への活用が可能

本技術はCO₂捕集以外の他の分野にも応用が可能と見られる。イ・グァンスン教授はCO₂と似た硫化水素の捕集も可能と見ている。種類ごとに差異はあるものの原油には硫黄成分が混ざっているが、これを除去しないとガソリンや軽油を燃焼させる際に二酸化硫黄が発生して酸性雨や悪臭の原因となる。エネルギー節減に焦点を当てて開発に当たったが硫化水素の成分を除去する既存の技術を代替する可能性もあるといえる。

天然ガス前処理工程にも活用できる。天然ガスは試錐孔を海底や地中深く打ち込み採掘するが、CO₂が多く含まれており、まずCO₂を除去せねばならない。多くのエネルギーとコストがかかるこの前処理工程を経済性のある新工程で代替できる可能性もある。

イ・グァンスン教授チームはエネルギー研究院内に構築された2MW級の発電設備と連携して150Nm³/h 規模の実証テスト設備で長期運転を行い検証を進めている。その結果をもとに2017年に2000 Nm³/h(0.5MW相当)規模の実証設備を活用して国際的な性能テストを推進したいとしている。

イ・グァンスン教授は「研究は金鉱を掘るのに似ている。段階別に良い成果を得るより偶然に探し当てる可能性が高い。二酸化炭素(CO₂)捕集技術を開発しながら試行錯誤を重ねたがそれが5年で実を結んだ。今後も最高の性能をもつCO₂捕集技術を開発するために邁進したい」と述べた。



[2017-01-05]

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